文具業界への進出支援

弊社自身が、コンサルタント業界から文具業界へ進出し、多角化してきました。この経験に加え、コンサルタントとしてのノウハウやスキルを使い、零細企業なりの成長を続けています。

 

小さく始めて、少しずつ育てたいと考えながら、文具業界へ進出することに一歩が踏み出せない、踏み出しちゃったがその後が伸びてないという中小、零細企業様がいらしたらどうぞお問合せください。

 

私が文具業界への進出時に困ったこと

さて、まずは文具業界への進出で困ったことを挙げてみましょう。恐らく、新たに文具業界への進出を考えている中小零細企業の皆さんも同じことで悩まれる可能性が高いかと思いますので。

そもそも文具業界への進出で良いのか?という疑問を持っておられる場合は、まず多角化に関するページをご覧いただければ幸いです。

どこで作るか(工場、職人、デザイナー探し)

 もし、あなたの会社が工場で、設備を持っていたりするのであれば、それを活用する文具を検討しておられることでしょう。しかし、弊社の場合は工場でもありませんし、設備も持っておりません。

 

 そうなると、工場、または作ってくださる企業、職人さんなどを探すところから始めなければなりません。ましてや、私の場合はデザイン能力もありませんので、デザイナーさんも必要でした。

 

 ネットで探すことは、もちろん可能です。ですが、どうやって頼んだら良いのでしょう。また、他の探し方はないのでしょうか。

開発資金の捻出をどうするか

 これは工場を持っていようが持っていなかろうが、開発資金の捻出は必要です。中小企業の場合は、余裕資金を持っていることが少ないですから、選択肢としては

  1. ほんの少しずつ投資して時間をかけて進める
  2. 代表者が会社に貸し付けて開発資金に充てる
  3. 借入金を起こして開発資金に充てる
  4. クラウドファンディングなどを検討する
  5. 助成金、補助金などを充てる

などがあるでしょう。ちなみに、補助金類は先に支出、あとから補填ですので、支出分は借入を起こす必要があるかもしれません。

 弊社の場合は、1を選択して、投資できる範囲で開発を少しずつ進めていきました。実際には、お金があれば1か月で終わることを時間と手間をかけて半年ほどかけました。 

販売ルートをどう確保するか

 製品をなんとか開発できたとしても、今度はどのように販売するかという問題が横たわります。

 

 弊社ははじめ、細々とネットショップでの販売をしておりました。約2年間です。正直、あまり本格的に販売に乗り出す気持ちはありませんでした。しかし、他の零細文具メーカーと出逢うことによって、スイッチを入れて販売拡大に乗り出しました。

 

 はじめにやったのは、「展示会への出展」でした。今から考えれば、無謀です。まだ、100万円/年の売上にもほど遠い状態で、150万円ほどかけて展示会に出たのですから。。。

 

 その後は、他の各種方法を使って販売ルートを確保しました。紆余曲折がかなりありましたが、現状は会社の売上の30~40%を稼ぎ出すようになりました。

在庫場所をどうするか

 文具製品を作ったりすると、それは物理的な商品ですから、在庫を持つ場所を確保しなくてはなりません。たとえば、紙を利用した製品などでは印刷にロットがありますので、一度作ると、どかっと在庫が増えます。それを整理して置けるだけのスペースが必要なわけです。

 

 弊社はスライド手帳という製品を初めて作ったとき、在庫場所が無くて困りました。事務所は書籍などでいっぱいですし、新たな在庫場所を借りるほど売上もありませんでしたので。。。

 

 当初は、当社代表の自宅スペースを使ったりしておりました。その後、売上が作れるにつれて自宅近くに小さな一室を借りて在庫を置いております。

 

 他にも管理の方法はあります。身の丈に合った方法を選びたいものです。

発送業務など増える業務をどう効率化するか

 商品がネットや開拓した販路を通して流通が始まると、発送業務や受発注、請求書の作成や発送などが増えてきます。これを手作業でやっていたら話になりません。手書きでいちいち、発送伝票を書いていたのでは間に合うものも間に合いません。

 

 弊社はいまだにこれを改良し続けています。当初は手書きでのやりとりでも十分できました。月に数件の発注しかありませんでしたから。しかし、今は繁忙期には3日で200件の注文を処理しなければならい事態です。もちろん、実際には一人ではできませんので、その時期だけはお客様に待っていただくことになります。

 

 こうした業務の繁忙をどう対処すれば良いのか。これまでそんなこと考えたことがない、経験もないとなると、一体、どうするのが効率的なのかわかりません。

 

 弊社では、受発注や在庫管理に小さな情報システムを導入しています。現状はそれで十分ですが、この先、もっと改善が必要になるかもしれません。経験値を積んでいる途中とも言えるかもしれません。

困ったことを実践してきて

 私は中小企業診断士として、さまざまな業種や業界、業務などの改善についてコンサルティングをしてきています。そして、それに加えて、上述のような実践もやってきています。その過程で、文具業界への進出がいかに大変で、同時におもしろいのかを経験してきました。

 

 コンサルタントとして身銭を切って多角化をしてきましたので、そのノウハウと知識は中小零細企業さんにきっと役立つと考えています。そうした実践をお話しして、知識として得たが実践しなかったことも含めて、各企業さんの実情に合わせてコンサルティングします。

 

 文具業界にはメディアとの関係性が強い有名人や自身が小売店などを運営した経験のある方などがおられ、そうした方たちは「製品開発面」での助言を提供しているようです。が、弊社の場合は、「経営」の観点から助言を提供します。中小零細企業だからこその悩みなどにも「中小企業診断士」として対応します。

 

なお、東京都内の企業さんでしたら、公的支援(無料相談)も一部利用可能です。