靴に関する知識が非常に豊富な創業者の事業計画策定を支援しました。
この創業者にはある想いがあり、それに向かって歩みたい希望がありました。が、周囲のアドバイスは「それは事業として成り立たないので、こっちをやるべきだ」という別の事業を勧められ、悩んでいました。
海外での経験
この方は欧州にて靴の製造経験を積み、足、靴に関する知識が溜まっていました。
経験を積んだところとの関係性も良く、助言ももらえる状態でした。
資格もきちんと取得していて、これは他社との差別化になる点でした。
事業の立ち上げに躓く
やりたい靴は明確にあったものの、それをするための生産背景はありませんでした。
このため、事業の立ち上げに時間がかかることがわかりました。
そこで、ある公的窓口に相談に行ったところ、
「それは事業として成り立たないので、こちらをやるべきだ」
という助言を得ました。が、そのこちらの事業をやるには、設備が必要でした。
この設備を入手するために、1)追加資金が必要になった、2)入手までに約10カ月程度かかることがわかった、ことで、事業の立ち上げに暗雲が立ちこめました。
当方の相談窓口へいらした
生活を維持するため、配達サービスなどの事業収入を得ていましたが、できればそれを早く辞めたい。
そこで、セカンドオピニオンを得るため、当方の相談窓口へいらっしゃいました。
確かにやりたい靴を事業として成立させるには、一定以上の時間が必要であることは理解できました。
が、それを捨てる必要はないと伝えました。
ビジョンをまず、明確化して、それを持ちながら、足下を固めていくことを勧めました。
そのために事業計画を作ることを勧め、実際に作り始めました。
結論:足下の収入とビジョンを持つことは同時に成立する
創業者だけでなく、既に何年も仕事をしている中小企業者にも同じことが言えます。
確かに、生活(従業員の生活も含め)や会社を維持するためには、足下の収入が必要です。
しかし、それだけに注力していると、努力している他社に相対的に差をつけられてしまいます。
結果、競争力が低下して、売上や利益が減少していきます。
これを防ぐためには、足下の収入を確保しながら、ビジョン(自社の将来の姿)をきちんと持って、それに向かう対策をひとつずつ、実行していくことが重要です。
これは同時に成立します。
が、努力が必要です。
以上