当社の概要
当社は家族経営の零細ネットショップの運営をしています。
大手のショッピングモールなどにも出店して、アパレル製品を中心に販売しています。
元々、実店舗も持っていましたが、テナントビルの建て替えで立ち退きにあい、閉店となりました。
このため、現状はネットショップのみの運営になっていました。
資金繰り上の課題
テナントビルの建て替え立ち退きで、内装などのために借り入れていた借入金が負担となりました。
また、コロナの影響もあり、売上が減ってきてしまい、在庫過多となりました。しかし、一方で売上を作りたいということで、仕入も過多の状態となり、資金繰りに窮することになりました。
- 在庫が積み上がっているので、これを早く現金化する必要性があること
- 借入金の返済負担が大きく、キャッシュフローが悪化しているので解消すること
- 安価な商品が多く、絶対値としての利益額が少ないことを解消すること
提案した対策
まず、在庫については売れるものは現金化することを助言しました。
原価割れでも在庫として残しておくことはお金を眠らせているのと同じです。零細企業ではこうした「もったいない」精神がかえって経営の負担になるケースが見られます。
続いて、借入金の返済負担を軽くするため、借り換えを勧めました。
真水を入れないまでも、金利負担の大きな借入金も含め、まとめられるものがないか、早めに金融機関に相談するよう助言しました。
商品構成についても再検討しました。
客単価が低いだけでなく、利益率が低い商品、利益額が少ない商品が多い傾向にありましたので、新商品を探して単価を引き上げる対策を提案しました。
具体的に、このネットショップに合いそうな商品を当方も紹介して、取引を開始し、実際、利益率が引き上がったり、利益額が良くなったりしました。
※零細企業では、どうしても個人としての判断が入りますので、「感情」面での判断が入ります。結果として、外部の第三者から見ると合理性に欠ける判断に見えたりします。零細企業のコンサルティングでは、こうした面にもライトを当てて助言していかないといけない、難しさがあります。