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医療系サービス業の資金繰り支援

事業の概要

当社はB2Cで医療系サービスを提供しています(守秘義務上、詳細はご勘弁ください)。基本的には地域密着型の業種なのですが、比較的遠方からもお客様がいらっしゃる人気のある事業者です。

 

事業者の課題

「資金繰りが厳しい」

とのことで相談にいらしたので、決算書を拝見しました。個人事業主でしたので、実際には確定申告書です。青色申告をされていました。

決算書を見ると、貸借対照表には現金が積み上がっていました。よくある粉飾決算のパターンです。とはいっても、意図しないケースが多いですから、直接この点には触れず、各種質問をしていきました。

結果、「現金がない」理由は、これも個人事業主にありがちですが、「事業と家計がごっちゃになっている」ことでした。

 

コストの把握

主に、家計の面について許可を得て質問していったところ、事業主貸/事業主借をきちんと把握していないこと、家族で外食することが好きで、非常に大きな出費を毎月していること、趣味が自動車であり、これを毎年のように買い換えていることなどがわかりました。要は「浪費癖がある」ということです。

 

借入れの状況

あらためて、貸借対照表を拝見したところ、長期の借入金がありました。内容を聞き取ったところ、金融機関からのものではなく、資本的性格の強いものであることがわかりました。このため、次の点を指摘、改善をお願いして金融機関への相談を検討するように助言しました。

  • 事業主貸/事業主借をきちんと把握すること
  • 自動車の趣味は当面、封印すること
  • 大きな出費となっている家計を把握して、見直すこと
  • それらをまとめて、数値計画を作ること

資本的性格とは言え、長期借入金はできるだけ早く返せるのが望ましいともお伝えしました。なぜなら、金融機関からの借入を検討する際、その借入金を現状の長期借入金への返済に割り当てられては困ると金融機関が考えるからです。この点を理解してもらい、進めてもらいました。